国会「好・珍質問主意書」

本ブログは、衆参両院に提出された質問主意書と答弁書の中から、「これは」というものを、独断と偏見で選び、面白がる目的で設立しました。

質問主意書とは?(質問主意書用語集)

 本ブログでご紹介する、「質問主意書」とは何なのか?

 立憲民主党長妻昭衆議院議員のホームページでは、次のように解説されています。

 質問主意書制度とは、国会議員が内閣に文書で質問した場合、内閣は閣議決定のうえ、回答義務を負うもの。巨大な行政機構をチェック・是正出来る武器(国会法74条、75条)。本質問主意書がきっかけで是正された事項も数多い。

参照元質問主意書 | 長妻昭 オフィシャルWEBサイト

 概ね、この説明で正しいと思われますが、「国会議員が内閣に文書で質問」と「閣議決定」の間に、「所管省庁の担当部署の官僚が、答弁書を作成する」というプロセスがあります。ここにおいて、担当者がどんな顔をして答弁書を作成するために残業しているのかを想像する、という愉しみが発生します。

 最近では、田原総一朗氏が会長を務める「NPO法人 万年野党」が、質問主意書の提出件数を議員の評価基準として採用していたりと、「質問主意書をたくさん出すと、活動をちゃんとしていると評価される」傾向もあります。

 しかし、ここで一つ、論点が浮上します。そう、評価されるのは「数」です。質問主意書の「粗製濫造」という四字熟語が、頭に浮かんできます。

 「国民の選良」たる国会議員が、国家公務員試験を及第した「秀才」たる官僚たちに繰り出す「好質問・珍質問」を、答弁とあわせて追っていきたいと思います。

 

質問主意書用語集(最終更新:令和2年3月2日)

 

 あ

【当たる】

 官庁が答弁担当となること。

 

【一時間ルール】

 内閣官房総務官室が「この質問、おたくが所管官庁ですよね」と答弁担当として仮決定した場合、「当たった」部門は「いやこれはうちじゃありません」とたらい回しにしたい場合、一時間以内に返答しなければならない。次に「当たった」部門でも「一時間ルール」が発生し、このキャッチボールを延々繰り返す場合もある。→【割もめ】

 

【木鼻答弁】

 まるで木で鼻をくくったかのような、何も答えていない答弁。単に「木鼻」とも。

 

広辞苑

 閣僚の発言などで用いられた語句について質問があった場合、広辞苑最新版を引用することで、「辞書くらいひけボケ」との意思を表明することが多い。

 

サービス残業

質問主意書答弁書作成及び野党やマスコミからの資料要求への対応について、各府省に確認した限りにおいては、超過勤務命令に従い勤務しているにもかかわらず、それに対する超過勤務手当が支給されていない事例はなかった」ことになってる。

「質問主意書の答弁書作成等に関する質問主意書」民主・長妻昭君(衆) - 国会「好・珍質問主意書」

 

【束ねる】

 複数の質問項目に対して、答弁項目を一つにまとめること。例えば以下のように、「木鼻」との合せ技が用いられる場合も。

一から四について

お尋ねの「〇〇」の意味するところが必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難である。

 

 

 

 

 

 

【割もめ】

 所管範囲、答弁担当官庁を押し付け合うこと。(同義語)【消極的権限争い】