「未確認飛行物体に関する質問主意書」山根隆治君(参)
はい、酷い題というか、子供電話相談室のような、十年前の福田内閣時代に提出された質問主意書です。こんなクソリプ質問主意書にも、残業して答弁書を作成している官僚がいると思うと、笑いがこみ上げてきます。
ただ、「UFO」が来たらどう対応するの?という素朴な疑問をぶつけてくれた山根隆治(当時)議員には感謝したいです。
なお、一問一答形式の方が読みやすい気がしてきたので、今回はその方式でいきます。
近年、我が国のみならず、各国において地球外から飛来してきたと思われる未確認飛行物体(通称UFO。以下「UFO」という。)を目撃したという情報が後を絶たないが、我が国の安全上の観点、国民的な不安と関心からもこれに対する情報収集と確認作業は喫緊の課題であると考える。
そこで、以下質問する。
一 政府としてUFOについてどのような認識を持っているのか明らかにされたい。
政府としては、御指摘の「地球外から飛来してきたと思われる未確認飛行物体」の存在を確認していない。
なにせ「未確認飛行物体」なので当たり前ですね、まさに愚問です。次の質問は、答弁が束ねられています。
二 政府及び関連機関等でこれまでUFOに対しどのような情報収集や研究、対応を行ってきたのか明らかにされたい。行っていないとした場合、それはどのような理由からか明らかにされたい。
三 UFOが我が国に飛来した場合に想定される対応について、政府の見解を示されたい。
五 アメリカを始めとする友好国等との間で、UFOについての情報の交換をこれまで行ってきたのか明らかにされたい。
一についてで述べたとおり、政府としては、御指摘の「地球外から飛来してきたと思われる未確認飛行物体」の存在を確認していないため、「地球外から飛来してきたと思われる未確認飛行物体」に関して特段の情報収集、外国との情報交換、研究等を行っておらず、また、「地球外から飛来してきたと思われる未確認飛行物体」が我が国に飛来した場合の対応についても特段の検討を行っていない。
「うっせー馬鹿、知るか」という、残念でもないし当然の答弁です。こんな質問主意書のために残業した役人に同情しておきましょう。
四 航空自衛隊がUFOを探知してスクランブル(緊急発進)をしたことがあるのか明らかにされたい。
航空自衛隊では、我が国の領域の上空に侵入するおそれのある正体不明の航跡を探知した場合には、必要に応じて、戦闘機を緊急発進させ、目視による確認をすることとしており、鳥等の航空機以外の物体を発見することはあるものの、御指摘の「地球外から飛来してきたと思われる未確認飛行物体」を発見した事例については承知していない。
こいつ……真面目に答えている?!防衛省の担当者はオタクであったと推察します。
六 国民や民間団体から寄せられた情報の整理、分析、確認作業は、国のどの機関で行うのか明らかにされたい。
お尋ねについては、情報の内容に応じ、所掌事務に照らして適切と考えられる関係機関において、必要な情報の整理、分析、確認作業等を行うこととなる。
この質問はよくないですね、議員として怠慢ですらあります。それこそ、
「UFOが市街地を砲撃しあり、政府の対応如何」
「UFOから東宝映画に登場する仮想生物たるキングギドラが出現、政府の対応如何」
「UFOから人間らしきものが下船、全権委任状と思しき書状を示されたり、政府の対応如何」
「UFOから(ry」
と、ケースを区切ってくれなければ、「どの役所に言ったんですか」となってしまいます。
着想は面白いものの、完成度が今一つのため、これは「珍質問」としておきます。