国会「好・珍質問主意書」

本ブログは、衆参両院に提出された質問主意書と答弁書の中から、「これは」というものを、独断と偏見で選び、面白がる目的で設立しました。

「二日酔いが病気であるか否かに関する質問主意書」立民・熊谷裕人君(参)

 私は「持病は」と聞かれると「二日酔い」と答えることにしていますが、「二日酔いは病気なのか?」という珍質問を、前国会で立憲民主党の熊谷裕人参議院議員(埼玉県)が提出していました。

「聞いてどうするんだ」という気のする典型的なクソリプ質問主意書ですが、話の種にはもってこいの良質な珍質問でもあると思います。以下、一問一答方式で紹介する。

 

二日酔いが病気であるか否かに関する質問主意書:参議院

 

一 「二日酔い」について、政府としての定義はあるか。また、法律、政令及び省令等で「二日酔い」は定義されているのか。

二 「二日酔い」は病気にあたるのか。政府の見解如何。

四 「二日酔い」に関する法令による規制は、日本国内に存在するのか。

 

一、二及び四について

 お尋ねの「政府としての定義」、「法律、政令及び省令等」、「病気にあたる」及び「「二日酔い」に関する法令による規制」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘のいわゆる「二日酔い」については、その要因と発症機序について未解明な部分が多く、医学的に確立された定義は存在せず、また、法律、政令及び省令において「二日酔い」を定義した規定はないと承知している。

 「束ね」「木鼻」答弁ですが、「二日酔い」について医学的に確立された定義もなければ、法律、政令及び省令でも「二日酔い」は定義されていないとのこと。

 言われてみれば「二日酔い」と一口に言っても、「単にまだ酔っ払っている」場合もあれば、頭痛を起こす場合もあり、症状は様々ですね。私は下痢を起こすことが多いですが、太田胃散を寝る前に飲むとよくなることから、どうやら胃酸過多であると見ています。頭痛は脱水症状、と言われていますね。昔なにかの雑誌で読んだ大正製薬の人の言によると、二日酔いの頭痛には正露丸がいいそうです。しじみは何に効くんですかね。と、あまり素人が医療・健康について首を突っ込むのもよくないので、次へ進みましょう。

三 「二日酔い」が病気にあたるとすれば、「二日酔い」の症状の軽減をうたう医薬品、食品などは薬機法の規制を受けるのか。政府の見解如何。

三について

 お尋ねの「病気にあたる」及び「「二日酔い」の症状の軽減をうたう医薬品、食品など」の意味するところが明らかではないため、お答えすることは困難であるが、一般に、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第二条第一項に規定する「医薬品」に該当する場合には、同法による規制の対象となる。

  これまた完全に木鼻答弁、何も答えていませんね。

 

五 病気休暇についての取り扱いは、個々の就業規則で定めるべきものとされている。一般的には、病気やケガの療養のために仕事を行えないか否かが病気休暇取得の判断基準になると思われるが、「二日酔い」を理由とする病気休暇取得は認められうるのか。政府の見解如何。

五について

 民間企業においていわゆる病気休暇制度を設ける場合の取得要件について定めた法令はないことから、その取得要件は様々であるため、お尋ねについて、一概にお答えすることは困難である。

 「二日酔いで病気休暇は取得できるのか?」という、極めて興味深い質問ですが、残念ながら「政府の知ったことではない」というケンモホロロな答弁。

 以上、要は「二日酔いについては厚労省として定義していない」とのこと。どうでもいいですが、熊谷裕人議員って飲兵衛なんですかね。